ボウリング AMFピンスポッター見学レポート

日程: 2001年9月15日(土)
場所: 東京都利島

伊豆七島、利島の勤労福祉会館には伊豆七島でも珍しく、AMF社の コンピュータボーリングのレーンが2つ備え付けられています。

といっても、それほど利用されていないようでした。

私は以前からボーリングの機械を見たいと思っていたので、無理を言って 特別に見せていただきました。


ボーリングマシンについて

ボーリングの起源は紀元前にまでさかのぼる古いものですが、 ピンの自動設定マシンは1946年にAMF社が世界初のピン自動セットマシンを 開発しました。

現在有名なのは、 Brunswick(ブランズウィック http://www.brunswick.co.jp/)のピンセッターと、 エーエムエフ ボウリング プロダクツ インク(AMF http://www.amfjp.co.jp/) のピンスポッターです。

また、このような機械に興味のある方は、こちらのサイトも参考になると思います。
ピンセッター解析サイト(http://ap-arms.s12.xrea.com/pinsetter/)

横から見た図

青い矢印がボール、赤い矢印がピンの移動順を示します。


動作概略

(1)倒れたピンが、ベルトの上を通って後ろの円盤に落とされます。

(2)円盤から出てきたピンが、前後左右に動くアームの上を通ります。

(3)アームからピンが個々の位置に順番に落とされます。

(4)1投目の後、この位置にあるピンの頭を挟むゲートが降りて、 ピンを持ち上げてレーンを掃除します。

(5)2投目の後、この位置にあるピンを立てる装置に上からピンが落ち、 (4)の位置のゲートと共に降りて、ゲートの中を通って ピンを立てます。

(6)上部のピンが一段降りて、ピンを立てられる位置にセットされます。



これはマシン後部から上側を見下ろしたところです。

機械上部の前方部分です。

上に見えるプーリーは、ボールを持ち上げて転がすベルトを廻すもの。

下側で左右に伸びるベルトは、前後左右に動いて、ピンを指定位置に並べるベルトです。

上部を後方から見たところです。

後部にはドーナツ状の円盤が回っています。

機械の反対側にまわり、円盤の内側を見たところ。

円盤上部には、ピンを受け取ってベルトに流すレールがあります。

円盤の前にはカムがあり、ベルトの先のアームを動かして 10本のピンを指定位置に落とします。

円盤には独特の出っ張りがあり、ピンを引っ掛けて上部まで送ります。

ピンはどちらの向きでも上部に送られますが、ベルトに来るときは必ず同じ向きに なっています。おそらくピンの重心が低いため、同じ向きに落ちるように なっているのだと思います。

機械の左側から見たところ。

ピンは、画面上部のほうに2本まで入ります。

ピンを並べるタイミングで、1本だけが下方のピンを立てる装置にセットされます。

同じ部分を反対側から見たところ。

下方にあるのは、ピンの頭を挟んで持ち上げる装置です。

新しいピンを立てる際には、その中を通してピンをセットします。

ピンを立てる部分の後方です。

上部のアームは、ピンを上部で並べるベルトコンベアを動かすアームです。

ピンを立てる部分を後部のドーナツ盤の中から覗いたところ。

機械の後ろにある制御盤。

2レーンの間に一つだけありました。


動作中の連続写真


倒されたピンが、レーン幅のベルトコンベアで後部のドーナツ状の円盤に 落とされます。

ボールは途中で木の棒に阻まれ、中央のボールを返す装置に送られます。

ピンは円盤内側の出っ張りに引っかかり、上方に送られます。

円盤上部に達すると、ピンの下を前にしてベルトに落とされます。

ベルトは前後左右に動くアームの先までピンを運び、決まった順にピンを指定 位置にセットします。

一つのセット位置に2本までピンはセットされます。

ピンは一つのレーンに20本入っており、倒されたピンは上部に補充される ようになっています。


2001.11.07 Akihito Fukunishi